草津や伊香保と並ぶ群馬県の湯治場、四万温泉(しまおんせん)。古くから湯治場としての歴史を持ち、国民温泉保養地第一号に指定された歴史ある温泉である。
他の温泉地と違い、観光客に迎合するような派手な温泉施設な無いものの、四万川(しまがわ)沿い約4キロというこじんまりした温泉地には老舗温泉が立ち並び、名物「焼き饅頭」、昔懐かしいレトロな遊技場など温泉地の楽しみはぎっしりと凝縮されているようだ。
ここ四万温泉に元禄時代に創業したという老舗温泉が「積善館(せきぜんかん)」である。それぞれに趣の異なる本館、山荘、佳松亭からなり、本館は日本最古の温泉建築として、群馬県の需要文化財にも指定されている。
昭和5年に立てられた「元禄の湯」は、タイル張りでアーチ型の窓、蒸し風呂など大正ロマンあふれるつくりであり、古きよき時代の温泉地の雰囲気を今に伝えている。木々に囲まれた大浴場「杜の湯(もりのゆ)」、男女混浴の岩風呂など建物だけでなく、もちろん温泉も十分に楽しめる温泉である。
夕食には、四万の地元の旬の食材を生かした京風弁当、山荘と佳松亭では月変わりの会席料理が楽しめる。一昔前の時代にタイムスリップした感覚の味わえる老舗湯治場である。