甲州街道は「高島宿(たかしまのしゅく)」に端を発する上諏訪(かみすわ)は、諏訪湖(すわこ)のほとりにある諏訪湖温泉の温泉郷である。
無色透明の炭酸泉は、肌のはりを良くするという「高張泉(こうちょうせん)」であるが、新宿から「特急あずさ号」で上諏訪駅に着くと、構内の足湯が出迎えてくれる。
この諏訪湖温泉の温泉の豊かさは温泉郷というに相応しく、一日約15,000klの湯量を誇り、街の隅々にまで自然の恩恵が満ち溢れている。ここ上諏訪で最も歴史がある旅館が、老舗旅館「ぬのはん」である。
布屋を営んでいた藤原半兵衛(ふじわらはんべい)が、嘉永元年(1848年)に創業した老舗で、客室は諏訪湖に面しており、有名な諏訪湖の花火大会の時には全ての客室が一杯になるという人気の諏訪湖温泉である。
アララギ派の歌人である島木赤彦(しまぎあかひこ)、斉藤茂吉(さいとうもきち)らが定宿とした諏訪湖温泉であり、料理・温泉、たたずまい、いずれをとっても流石と言わしめるものがある。
旬の素材を豊富に使った創作料理は、「旅館100選大会料理部門」で10年連続で表彰を受けている絶品、自慢のお風呂である「龍宮温泉」は自然石を使った温泉で、山形県蔵王の岩をあしらった男性的な「鯛の湯」と滑らかな手触りの湯船の女性的な「鮃(ひらめ)の湯」ともに、旅の疲れを十分に癒してくれる。